(11月13日増補版)6月23日: 破快の異常な愛情ーまたは破快はいかにして心配することをやめてラッキーストライクを吸うようになったか

 日記も、これでいよいよ35日分を書くことになる。日によっては、はたしてこれは日記と言えるのか?というようなものもあったが、ここまで頻繁に筆をとり、それなりの分量で日常を語るということはこれまでの人生でも数少ない経験である。今回はそのささやかな記念として、日記を始めるきっかけをくれたREALITYにまつわる自分史を記述してみよう。

2023/1/13

2023/1/18
隠田熱斗 破快(いんたーねっと はかい) 誕生
 当初はTwitter名と同様に、internet_fuckupという名前だった。しかし、日本語ユーザーへのウケが悪いため、現在の名前に変更。実は、隠田熱斗 夜灰(いんたーねっと やばい)という、隠田熱斗ファミリーがこの世のどこかにいる。
 初配信時、親切な先輩配信者(萌)が誰コラオフにしたほうがいいと助言してくれて、FF関係になった。そこからREALITYの”つながり”のシステムの妙が、しゅう氏、ねえ氏、有狩氏、まーごめ氏、ゆーた氏をつなげていった。これが、隠田熱斗破快のすべての始まりであった。

2023/2
滑走
 気が付けば人間関係は深まり、新しい関係ができては消え、2023年6月現在とあまり変わらない人たちの集まりが形成され、醸成されていく段階が始まった。人々は言葉を交わし、その時々の文脈で発生している”会話の価値”(会話価値*1 )に従って導かれるように会話が進んでいく。雑談には、文脈に沿った会話価値と、文脈に沿わない会話価値が存在する。文脈に沿う会話価値は、ごく一般に生じているものであるが、文脈に沿わない会話価値を現前させるにはコツがある。この、沿わない価値を、雑談において自然に生じさせることのできるものが、いわゆる”話し上手”であろう。沿わない価値は、それ以降の”沿う価値”を規定する*2

 この月に、2018年から仲良くしてもらっていた人(おさや)の卒展にお邪魔して食事する。

2023/3
みんなの顔を描く
 3/2、REALITYのみんなについては、ねえ氏、あるかり氏、ねおね氏、まーごめ氏の似顔絵を描いた。そしてその次の日、のちに隠田熱斗 夜灰、そして”マジぴな”になる人物とリアイベ。マジぴなは2017年からの仲であったが、5年目にして初めて会うに至った。お土産ありがとう!ツイキャス時代から仲良くしてもらっていたが、REALITYをやっている私に興味をまた持ってくれて、さらに楽しい時間を過ごさせてもらうことになった。まーごめにおすすめされた西加奈子『i』を読む。とても素敵な作品だったし、こんな作品と出会わせてくれる人が身近にいるということ自体が喜びだった。
 このころには、破快は今の姿のもととなる赤ずきんコーデを完成させている。配信スタイルも作業配信として安定した。そして、破快の人生はあらゆる局面で急速に変化を迎える。びーる氏とも知り合い、以降時間をかけて仲良くなる。

2023/4
停滞と新規開拓、日記の開始

 上旬、るなしお氏と仲良くなった。筋肉少女帯が好きになったのはこれが決定的な要因だった。中旬ごろには、ゃやめ氏の枠にたまたま入って仲良くなった。この出会いは今後重要なものになる。また、睡眠不足が慢性化する。このころから、この日記を書き始める。同時期、まーごめ氏も日記を始める。正直、なぜ日記を書き始めようとしたのかわからないが、とにかくいいことが多い。あ、いや、思い出した。大槻ケンヂの影響だ。あいつめ。いや。そしてこれはるなしお氏の影響でもあるわけだ。なにもかもセレンディピティだ。ありがたい。この地球のほとんどを覆いつくす人間もそうだが、そもそも全ての生命は原始のスープに巻き込まれたRNAがたまたま自己複製を繰り返した結果である。すべては偶然だった。なんてすばらしいんだ!私たちには”理由がない”!これがどんなに喜ばしいことか。私たちは理由なく生じたからこそ、私たちで”理由”を作ることができるんだ!この日記も偶然の産物だし、これを読んでいるあなたも!出会ってくれてありがとう!

2023/5
本当にあった?5月

 凪氏と知り合い、仲良くしてもらう。ゃやめ氏、しばす氏、有狩氏からファンアートをいただく💜配信にどんどんのめりこむ。自分に折り返す機会が増え、自己耽溺を繰り返す。自己耽溺と憐憫に対して、多くの人が反応をくれる。悩みの相談には乗ってくれる人がいる。おそらく人生のなかで一番、人間関係的な意味で自分勝手なことをしていたと思うが、それでも受け入れてくれる人がいたことは、自身の存在がそれほど軽んじられるものではないというちょっとした希望を持つに足るものだった。水の中に流されているうちは自分がどうなっているのかわからないけど、いざもがいて動いてみると、水の抵抗を感じて「たしかに自分はいるんだなあ」と感じるのと同じかもしれない。なぜかはわからないが、この時こそ人生においていくつか経験する大きな転機のうちの一つであるという直感がもたらされる。ていうか、勉強頑張れ自分...。
 REALITYで知り合った人の影響を受けて、マイケミを聴き始めたり女子攻兵を読んだり、人生が豊かになっているのを感じた。知らない人と話すことには、その人が触れてきた、好きなコンテンツを知ることを通じて自分の人生が豊かになるという利点が明確にある。人と会話して自分を”ひらく”ことは良いことなのだと改めておもう。

2023/6
今に至る

 梅雨めいてきて、激動の上旬~中旬を過ごす。また、現実では会う人会う人に心配される月だった。試験2か月前だが、正直勉強・研究の進捗は芳しくない*3。相も変わらず落ち込んでいたが、ねえ氏、まーごめ、マジぴな氏、ゃやめ氏を筆頭に沢山目をかけていただきお世話になった。イシツブテ公園に行ってくれてありがとう。今月ももう24日。なんとな~~く偶然の出会いから、たばこの銘柄をラッキーストライクに変えてみた。なんだかぴったりな気がする。16日には、2018年から知り合いだった明るい方とリアイベがあった。(このことについては、同日の日記を参照)。ゃ氏の枠から、まど氏と知り合って急速に仲良くなった。そして同氏からもファンアートをもらった💜光陰矢の如し。時の流れははやい。はやすぎる。醸造された人間関係はいよいよ相互作用を盛んにし、あるいは一旦の別離を伴いながら、予想だにしない影響を生み続けている。来月の私はなにしてるのかなあ。ひとまず、この自分史をまとめたということ自体も、一つ大きな出来事だ。そろそろウダウダしたものは断ち切りたいし、楽しいことをちゃんと楽しめるようにしたい。もちろん日常のするべきこともしていく。

 

(以降追加!!)
2023/7
ゃやめ新宿Vまでの間....

 この月に破快は地雷服コーデを成立させる。The DoorsのCDを買い、飲酒・喫煙しながらの配信が目立った。このとき、まどとのコラボも増加した。月半ばには『君たちはどう生きるか』を観劇した。ゃやい、ゃやど、ゃやぎり、ゃやなどが登場し始め、ゃやめの新宿Vを祝う準備と交流が盛んだった。このころ、破快が抱えていた人間関係の一つがこじれ、REALITY上での関係にひとつ終止符を打った。同時期、まどがみんなで遊ぶマイクラサーバーに参加し、探検をするなどして交流を深めた。

2023/8
新宿V

 REALITYのオフ会(1VS1)が数件夏ごろに行われ、そこから人間関係が壊滅していくという筋道をかつて配信で示したものがいた。しかし、確かにオフ会は行われたものの、それ自体のみによって関係が気まずくなることは一切なく、むしろかけがえのない思い出のみができた。7月と8月はあまりにも勢いがあり、あっという間に過ぎた。資格試験についても、周囲の人間の様々な人間関係についても相談を受けたりして、自分のケアを全くしていなかった。部屋が最も荒れていたのもこの時期である。REALITYの「みんなでそれ正解」を遊んだり、まど、凪、まじひな、がコラボするなど、盛り上がりを見せていた。この月は思い出が多い、まずリアルイベント、次にゃやめの誕生日(Yayazon.jpの成立)、そして最後に、私の誕生日。破快の誕生日配信には、まど、まじひな、るなしお、ゃやめ、ねえ、さんたちが来てくれた。御堂筋、ねねねさんも、Xでお祝いしてくれた。まどは、破快の隙が詰まったファンアートとメッセージをくれた。まじひなはカタログギフトをくれた。るなしおさんも遅れて祝ってくれた。祝ってくれた全ての人に感謝をささげます。あなたの1年も素敵なものになりますように。

2023/9
変化
 このころになると、急に木彫りを始めた。仕事へのモチベーション維持が困難になり始め、ふてくされることが増えた。将来への焦り、現状の不安、あらゆるものが一挙に押し寄せ、10月中盤にかけて強く抑うつ的になる時期もあった。また、REALITY上の人間関係にひとつ諍いが生じ、その仲立ちをするなかでガリガリと心が削れた。いわれのない誹謗を受けたりもした。今年の6月に起きた一つの破滅にも似ているが、今度のそれは多くの人間を巻き込んでいた。ただし、この問題は11月の前半にまでゆるやかに波及したものの、今では収まっているものである。これまでほとんど登場してこなかった人間に、破快まわりの何人かはひどく不快な思いをさせられてしまった。正直言って、あれ以降「嫌気がさす」と思うことも増えた。楽しく時間を過ごせることのほうがよっぽど多い事実にも関わらず、どこかうっとおしさを感じるようにもなってしまった。これは、配信・視聴という行為が、私の中の不快感と結びつく事象が短期間にたまたま多く生起してしまったことにもよると思う。うん、実際、中秋の名月を見たり、ゃやめとえぜると私でルームを遊んだり、まじひな(ぴ)が一旦離れ、戻ってきてみんなで遊んだりと、楽しいこともたくさんあった。

2023/10
凋落
 
プリキュアコラボが始まるころ、また人間関係のこじれに身を投じることとなってしまった。今回は私の行動(SNS全消し)も、ある面では問題があると言えるかもしれないが、実際、その前駆区間からストレスフルな生活をしていたし、その他の関係者全員がストレス状況下であった。破快はプリンをたくさん作った。気が付けば人間関係はどんどん狭まり、思えば8月ごろから完全に固定され、そのなかでも来る頻度が極端に減る方が出るようになった。配信もいっそう不定期になり、夜にたまにやる程度になった。仲良くしてくれていた人がアカウントを削除したり、”余波”としてたいしてかかわりのない私がブロックされるなどを観測した。

2023/11
極相林
 
REALITYにおける隠田熱斗 破快(いんたーねっと はかい)は1/13に誕生し、11/13に10か月を迎えた。配信者としては、この時点に人間関係の極相を見出している。少なくともREALITYを利用している人たちの人間としてのあらゆる悩み、抱えこみ捨て去れない規範と葛藤、他者による傷つけ、自己中心性、自意識の過剰、あらゆる発露と、一般的にもみられる現象を観測した。配信に対する依存と離脱、私たちはなぜ配信をし、なぜ配信をしなくなるのか。畢竟、インターネット上の人間関係も、私たち人間が利用している以上、その人間性を強く反映するのである。よい面で言えば相互扶助的な関係のグループをつくることができた。一方、相互扶助的なグループというのはしばしば新しい自己中心的でマウンティング意識の強い人間が参入すると一網打尽にされ、全員が不安定にさせられうる。その先にあるものは、関係の強固な固着と排外、あるいはさらなる縮小、最悪の場合、破綻なのである。


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2023/11/13 増補あとがき
 この記事を書いてから早くも5か月もの月日が経とうとしている。今日は初配信の11/13からちょうど10か月、おおざっぱにほぼ1年(10か月)をREALITYと共に過ごしているといえる。7月から今にかけての特に大きな変化といえば、1. 配信頻度の劇的な減少と、それに伴う2. ”対人関係の干ばつ”である。まず、1. 配信頻度の減少は、配信に対するモチベーションの破滅に由来する。具体的には本文で述べたが、現段階は人間関係の極相林ともいえる状態であり、硬直し、新規の挟まる余地の少なく、相互作用に乏しい関係か、あるいは熱烈に継続しているかの極端な様相を呈している。これは、モチベーションが下がり、さらに配信のマンネリ化が進むという悪循環に起因する。2.に関しては、説明するまでもなく、単純に潤いが失われ、周囲の人々の「この人はどうか」テストに、肯定的否定的問わず、暫定結果が出たのだと思われる。10ヶ月記念の日は寒く、日の落ちるのが早かった。それだけに後ろ暗い想像をしてしまうのかもしれない。次の増補は明るいものとなるか、あるいはなされないままとなるか。これ以上暗いものになるのなら、もう書き加えない方が良いのだと思う。現時点での配信の盛り上がりの特徴を端的にまとめるとすれば、配信開始後10ヶ月間のうち5, 6ヶ月目に最盛期を迎え、それ以降に衰退・硬直が起きている様子が観察される。これは、REALITY以外での配信アプリにおける盛り上がりの経歴と一致する。すなわち、新しい人間関係を積極的に導入しない場合、配信の盛況度と時間発展にはひとつの頂点がある正規分布的な関係がある。あるいは私の行動特性、あるいは一般化を恐れず、人類普遍の行動特性が絡んでいる(e.g. 流行と衰退など)とも考えられるが、そこまで厳密に言及することはここでは叶わない。ともかく、元来、ここはリアルの生を書く日記と一旦はしているのだから、しばらくはそれに徹すればよいのだ。

*1:これは筆者の造語である。

*2:いわば、これは”パラダイムシフト"といえる。この直観を例化すると、「会話においても、量的な蓄積と質的な変化は両輪である」という命題をつくれる。

*3:そりゃあね!